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各会社のトップコンサルタントに、各社のコンサルティングの特徴と、入社後経験できるキャリアについて深くお伺いする「トップコンサルタントインタビューシリーズ」。
今回は、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 コンサルティング事業本部 東京本部 副本部長の長尾 豊彦氏にお話を伺いました。

三菱UFJ菱UFJリサーチ&コンサルティングは、三菱UFJグループのシンクタンクの会社ということもあって、非常に硬いイメージがあると思います。しかしながら、本当の実態を知るという機会はなかなか無かったのではないでしょうか?
三菱UFJグループの一員であるということがどのような強みを持っているのか、
また、どのように評価制度や教育制度をされているのか。
そして、長年人事として働いた長尾豊彦氏から見た「キャリア」や「人事制度」についてお話をお伺いいたしました。

第一回はこちらの記事になります。
http://www.consultantnavi.com/archives/50389049.html
第二回はこちらの記事になります。
http://www.consultantnavi.com/archives/50389057.html

第3回 長尾氏が考える「コンサルタントに求められる資質」


-コンサルタントとして求められる資質は
まず当社の求めるものは最低の知的レベルというものはありますので、足きり基準というものはあります。知的な部分を持ったうえで何が欲しいかというと、お客様とか、同僚の話す内容について、「行間」を感じられること、「行間の深さ」を感じられること。これがないと当社のコンサルタントとしては務まらないかと思っています。

共感性とかいう言葉で言われますけど、感性として顧客やチームメンバーの言っていることがわかる人、伝わる人。「わかる」が「深くわかる人」がベースだと思います。

コンサルタントをやっていて、言いたいことがあってもストレートには言えない。だから別の言い回しを使うという場面があります。本当は、「こう」言いたいんだけど、近いニュアンスの別の言い方をするという場面です。そういった機微が感じられないと、間違った結論を出してしまいます。

それを前提に置いたうえで、特に若い20代とか30代になるまでの層については、ドメインでの実務経験というよりも論理的思考力とかコンセプチュアルスキルという部分が非常に強い方というのを求めていますね。
それから、30代クラスの中堅になってきますと、実務経験をベースとして持っていないと採用はしません。具体的には、できるだけラインというより中枢のところで実務経験をつんでいただいた方、組織人事で言うとラインの人事をやっていたというよりも、本社の中で人事企画をやっていたという方ですね。

これがまず一番大事なんですね。
それから2つ目として、コンサルティングファームではインハウス型でやっているところとそうじゃないところがあると思うのですが、当社の場合はインハウス型はやっていません。とすると同時並行でプロジェクトリーダーの違う人のプロジェクトに5本とかメンバーとして入ってやっていくという状態になっています。
スケジュール調整も含めて自己管理能力のない人っていうのは潰れちゃうんですね。

大昔みたいな無茶苦茶な労働時間を働くというのはないんですけれど、プロジェクトの山を、プロジェクトリーダーやサブプロジェクトリーダーと調整しながらいかにやっていくかという自己管理能力。これはこういうコンサルファームで、チームコンサルをやっていくところでは求められています。

-一人あたりどのくらい同時並行でプロジェクトをやりますか?
少ない人だったら2、3本。多い人だったら7、8本くらいありますね。

-コンサルティングというビジネスに携われていて、以前いらっしゃった事業会社と、どういうところが違いましたか?
イオンのイメージは戦略が先行していられるイメージもあると思うんですけれど、
管理体制が無茶苦茶強い会社なんですね。

例えば、蛍光灯1本1本ひもが付いていて、人がいないところは全部消していくとか。また、ボールペンの芯一本ずつでも課別の経理処理として出しますから、予算管理も含めてきっちりしています。

流通ですから1円2円の違いが大きな利益に転換していくというところがあるので、管理体制が強かったんですね。しかも利益率を上げるにはどうしたらいいかというのを常に考えている会社だったというのもあります。

コンサルティングファームは仕入れるものはオフィス環境とかパソコンであり、最大の資産は人材です。
で、当然プロジェクトに必要な経費だってたかが知れていますから、人に対する投資という部分で利益率も全然違います。

ビジネスモデルが全然違う世界に飛び込んだ気がしましたね。

組織論でいうと、昔からの機能別事業部制のような、定型の業務をできるだけきちんと、正確に早く行い、より多くのものを生産していく。
こういうような組織の中では、イオンみたいなやり方は非常に有効なんですね。

しかし当社とかソニーコンピューターエンタテイメントみたいな会社は、知識や知恵をベースにビジネスモデルを作っています。だからイオンみたいなマネジメントのスタイルを持ち込むと、創造や知恵の発想をつぶしてしまいます。

イオンや伝統的製造業みたいなマネジメントの組織は、機能別事業別組織でやっていくのがより組織目的を達成するっていう言い方をしてもいのかもしれませんが、そういうようなマネジメントのやり方では当社では問題があり「専門職業家組織」としてのやりかたを深く考えて組織論を考え、実行していく必要があります。従って、組織形態も通常の会社とは異なり、弁護士事務所や公認会計士事務所に近いものと考えていただいたほうがいいでしょう。

その違いを意識して、やっていかなければいけませんね。

-コンサルタントを目指す方へのメッセージを。
コンサルタントは高給取り、お金を稼ぐというイメージがあるとは思いますが、お金のために当社を受けないでほしいですね。
コンサルティングの楽しみというのは、コンサルティングを通して企業やお客様の企業で働く人、ひいては企業がつながっている社会に対して貢献できるというところです。

仕事のよろこび、やりがい、社会に対する貢献っていうのが一番の原動力なんですね。
それがないといい仕事はできないし、レベルも上がらないし、続かないです。そういう気持ちを持っている人にこの業界を受けてほしいですね。

もちろん、やっていく中で失敗をすることもありますが、その強い心意気があれば、めげずに続けることができます。

何かもし問題があったとしたら、次どうやって解決していくのか。そのために結果としてその企業が、社会にいい価値を生み出していく。根柢の部分での職業倫理感というものがないと成り立たないと思います。

-新卒の方には
新卒の方は、コンサルティングをイメージで描いていると思います。
戦略系はきれい、かっこいいとか。専門系は実務経験がないと無理だとか。

コンサルのイメージが出来上がっているとは思いますが、ジャンルの専門の勉強が必要だっていうよりも、気持ちの部分とそのためにどれだけの努力を続けられるかが大事です。

例えば、新卒で当社に入った社員がいるのですが、「組織人事をやりながら、もう一回勉強したい」と言って、一橋の大学院に入りまして、2年間勉強して当社へ戻ってきました。
勉強した結果として今まで制度構築を中心にやっていたのを、今では戦略系を含めた人材育成をテーマとして扱っています。

こういうキャリアもあるところで、入るときのイメージよりもコンサルティングにおけるやりがいを考えてほしいなと思います。

良いコンサルタントが増えていかないと、日本にもグローバルにもいい会社が増えていかないと思いますので、そのお手伝いができるやりがい。これをベースに持っていてほしいです。

- 有難うございました。

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長尾 豊彦 - Toyohiko Nagao -

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コンサルティング事業本部 東京本部
副本部長 兼 組織人事戦略部長

1954年生まれ、岡山大学を卒業後、ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)で17年間事業本部人事課長、本社労務課長、事業本部人事総務部長など人事労務関係の実務を務める。
1994年三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社)入社、以来100社以上の組織・人事コンサルティングを手がけている。
2000年、組織人事戦略部設立と同時に部長就任(コンサルティング兼務)。


2009-03-23 10:00:00
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