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牧田幸裕のキャリアアップを実現する自分ブランド養成塾

連載:牧田幸裕氏に聞く その6「もっと評価されたい」

今回の質問(電機メーカー経理 28歳)

現在の会社での評価が低いのです。自分としてはがんばっているのですが、なかなか評価があがってきません。もっと評価してくれるような会社に移ったほうがいいのでしょうか。また、評価されるにはどのようにしたらいいのでしょうか。



まず評価を行う主体を考えてみましょう。ビジネス上において人材を評価する場合、または消費者が製品やサービスを評価する場合でも結構です。評価を行う主体は、それを「使う人」です。それを「提供する人」ではありません。
メーカーが、自社としてはなかなかよい製品ができたと自負したとしても、消費者がイマイチだなぁと思えば、「イマイチ」なのが世の中の評価になるわけです。ビジネスも同様で、自分としては頑張っていると思っていても、「使用する人」=上司や周囲の人がイマイチだなぁと思えば、それが世の中での評価となります。
自分が自分に下す評価は自己満足に過ぎません。自分でどんなに納得ができなくても、「使用する人」が下す評価が世の中の評価です。決して上司が馬鹿だから、だとか、分かっていないから、という判断にはならないのです。そこには必ず上司に「イマイチ」だと思われる原因が自分自身にあると考えるべきです。

使用する人にイマイチだと思われたということは、製品やサービスに例えれば、どこかに欠陥があるということです。ある人が使用して欠陥があるとクレームを出した製品は、別の人が使って評価が高くなるということはなかなか考えにくいといえます。
従って、現在の会社で評価が低い場合、厳しい言い方になってしまいますが「外に出て、もっと自分を理解してほしい。誰か自分のことをわかってくれる人がいるはずだ」というのは甘い幻想だということになります。

もっとも、現在評価の低いビジネス・パーソンが、将来ずっと評価の低いままなのかというと決してそうではありません。評価というのは水ものであり、株価や為替のように常に移りゆくものだからです。
評価を向上させるには、現在評価が低い理由を徹底的に明らかにする必要があります。「自分としては」という視点を一切排除し、自分を「使用する人」の視点で、自分という製品、またはサービスは何が使い勝手が悪いのか、どうしたら「使用する人」の満足度が向上するのかということを愚直に考える必要があります。

外資系コンサルティング会社はUP or OUT「数年ごとの昇進が叶わなければ組織を去る」という文化があり非常に厳しい世界ですが、一方、評価基準は非常に詳細で客観的な基準があります。私もマネジャー時代、パートナー時代に部下を評価する機会がありましたが、その際には、幅10センチくらいのバインダー数冊に及ぶ評価指標を読み込みながら評価を行ってきました。
日本企業にそこまでの客観的な基準があるかどうかはわかりませんが、「使用する人」の判断基準をできる限り明らかにし、自分を「使いやすい」製品にUPDATEする必要があります。メーカーの製品改善同様、その努力と改善で自分の評価は上がっていくはずです。

牧田 幸裕(まきた ゆきひろ)

京都大学経済学部卒業、京都大学大学院経済学研究科修了。
信州大学 経営大学院 准教授(MBA)
アクセンチュア、ICGなど外資系コンサルティング会社のディレクター、
ヴァイスプレジデントを経て、IBMビジネスコンサルティングへ移籍。
インダストリアル事業本部クライアント・パートナーに就任。
2006年より信州大学 経営大学院 助教授。2007年より現職。
製造業(エレクトロニクス・自動車・一般消費財)、流通小売業、官公庁、
学校法人、商社、エンターテイメント、通信業、製薬業など幅広い産業を対象に、2020年ビジョン策定、事業競争戦略策定、新規事業戦略策定、法人営業改革などの戦略策定及び実行支援を手掛けてきた。

2009-03-16 10:00:00
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