コンサルタントの仕事に中小企業診断士の資格は役立つか?
「コンサルタントになりたいので、中小企業診断士の資格を目指しています」という方が時々いらっしゃいます。中小企業診断士は「唯一のコンサルタントの国家資格」と呼べるもので、たしかに役立ちそうです。コンサルタントに転職するときに、これは有利に働くか否かという議論をたまにみかけます。
私の意見は、資格に頼るのはやめようということです。
中小企業診断士をもっていれば、一通りは学んだんだな、ということは分かりますが、それ以上でもなければそれ以下でもありません。
中小企業診断士をとる勉強プロセスに意味があるとお考えの方、その意見には賛成です。ですが、コンサルタントに転職する目的での、中小企業診断士取得は意味がないと申し上げています。
MBA卒は一定の評価を得ていますが、残念ながら中小企業診断士はコンサルティング業界での評価はあまり高くないというのが実情です。
まず、内容の面で、みなさんがご想像の大企業を相手に行なうIT中心のコンサルティングと、中小企業診断士のコンサルティング内容はかなり隔たりがあり、学んだことがそのまま活かせるわけではありません。
どちらかというと、中小企業診断士の資格をとって個人のコンサルタントとして開業する、といったケースの方が多いのではないでしょうか。もしくは、事業会社の部門に所属しながら、経営の知識を一通り身につけるために資格取得をめざすといったケースを聞きます。
かといって、中小企業診断士が役に立たないということを言っているわけではないので、勘違いしないでください。
中小企業診断士は、多くの経営分野について知識がないと合格できない内容ですし、勉強しないといけないボリュームも多く、難関資格の中にはいっていると思います。資格取得を目的とせず、自分の成長機会と捉えて励めば、その過程でいろいろなものを得ることができると思います。
すでに持っているかたは「どういう経緯で取ったのか、過去の仕事やにおいてどのようなことに役立ててきたのか」という視点で語るのが得策です。
中小企業診断士は決して簡単にとれる資格ではありませんから、それが必要だった背景や、その時の仕事の状況など、そういう視点から話せば、絶好のアピール材料・話のネタになります。
■中小企業診断士
コンサルタントの唯一の国家資格というべきもの。(社)中小企業診断協会が試験を実施している。試験は、企業戦略、財務・会計、経営法務、ITなどの分野から出題される1次試験と、中小企業診断および助言に関する実務事例を問われる第2次試験がある。2次試験合格後は一定の実務補修を受け、はじめて診断士として登録される。2002年は6394人が受験し、638人が合格している。合格率は10%。
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